江東落語会(第4回)
◆会場=江東区文化センター(4階和室)
◆日時=2010年8月28日(土)14:00開演
△立川こはる 「真田小僧」
◇柳家喬の字 「強情灸」
◇隅田川馬石 「真景累ヶ淵~豊志賀の死」
仲入
◇宝井琴柑 講談
◇柳家喬の字 「もう半分」
馬石の「豊志賀の死」をお目当てに行く。
こはるは初めてだが、メガネをとったその美少年ぶりに吃驚! そして、女性ですと自己紹介されて更に吃驚!! それからその噺を聴いてまたまた吃驚!!! へたな二つ目よりも格段に上手い。そして、とくに父親のセリフなどはその節回しがいいのですね。コブシみたいなのもあって。ちょっとハスキーがかってるようでもあり。いやぁ、もっとその高座を観てみたい。立川流の会なんかでは結構出てるのだろうか? 以前読んだ堀井さんの本に、談春が前座にいきなり公衆の中で落語をやれと命令した場面のことを書いていたが、その前座というのはこはるだったのだろうか? もしそれなら、そんなこともありながらも現在あることは凄いことだと思う。
馬石の「豊志賀の死」、やはり良かったですね! 時間の制約もあって、豊志賀の顔に出来物ができた場面からの口演だったが、眼の表情(特に豊志賀の)、手の表情、声の表情、全てが素晴らしい! 省略のない口演だったら、名演十撰に当然載せるところ。
琴柑も当然初めて。講談協会所属。ショコタンに似てるかな? 持参した組み立て式の釈台を叩いて鳴る音は気持ちがいいものです。『塚原卜伝』シリーズから「無手勝流」。これ、「岸柳島」に似てますね。
喬の字を初めて観たのは『さん喬を聴く会(vol.86)』。小きちという名で開口一番を勤めた。たしか、それが初高座で、たどたどしい高座だったが初々しかった。今日久々に観た喬の字は、表情も引き締まっていたが、目がちょっとキツイ感じがした。恐らく、普段はメガネを掛けているようで、裸眼だと見づらくてそういう表情になるのかしら? 「もう半分」は、私がこれまで聴いたものとは違い、細かい所も語り込んでおり、ちょっと歌舞伎仕立てのところもあったりして、まだ残念ながら雲助の「もう半分」を聴いたことがないのだけれど、ひょっとして、この噺、雲助に教わったのだろうか。しかし、今日の喬の字の「もう半分」、煮売屋の主人が、五十両に気付き不審に思う仕種、あれを“もう半分”の爺さんが登場する前に演ったような気がしたのだが…。
| 固定リンク
コメント
お越しいただきありがとうございます。
ゲスト3人は私の個人的趣味の押し付けですが
3ヶ月、歩いて、探して、聞いて、選んで
個人的に予算とクオリティの許す範囲内の
ベストメンバーだったと思ってます。
しばらくボーッとしますが、また会派問わず
面白い事をしてみたいと思います。
まずはご来場誠にありがとうございました!
投稿: しま | 2010.08.30 23:29
しま様
コメント、有難うございます。
当日は、堪能させていただきました。
しま様の御苦労が結実した、いい会でした。
機会があれば、また寄せて貰います。
投稿: 龍→しま | 2010.08.31 20:36