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2010.05.22

しんうら寄席(第24回)

◆会場=浦安市民プラザWave101(小ホール)
◆日時=2010年5月22日(土)14:00開演
  △古今亭折輔 「元犬」
  ◇隅田川馬石 「王子の狐」
 仲入
  ◇隅田川馬石 「明烏」

馬石、今日は、明日演る「髪結新三」の予行演習で、この高座でも「髪結新三」をひょっとしたら演ってくれるんじゃないかと期待して新浦安に出掛けたのだが、そうは問屋が卸さなかった。しかし、一席目のマクラで明日の予告を言い、かつ宣伝をしつつ、客の様子を窺がいながら阿吽の呼吸があれば演ろうという気持ちはあったのではなかろうか。しかし、一席目のマクラで盛んに客席に向かって長閑な雰囲気ということを言っていたので、やはり、一時間半にも及ぶ長講をこの土曜日の昼下がりの客席で演ることは相応しくないと判断したのかもしれない。だが、「髪結新三」を話題にしている時に客席から“演ってくれ”という大きな拍手があれば演ったのではなかろうか?
とはいえ、今日の二席も楽しませてもらいました。
折輔、二度目。前回も「元犬」だった。その時にも書いたことだが、端正な顔立ち、端正な口演。淀みが全くない、素晴らしい高座です。今度は、別な噺を聴きたいものです。
馬石、一席目の「王子の狐」は、馬石で聴くのは勿論、高座で聴くのも初めて。マクラを聴いていて、“あれ、「紋三郎稲荷」かな?”と思ったが、先代馬生のCDで何度か聴いている「王子の狐」だった。お玉ちゃんに化けた狐が、その仕種などなんとも可愛らしい。“長閑な客席”に相応しい長閑な噺だった。
二席目は、落語を聴きたいと親御さんに連れられてきた子供さんがいることを気にはしつつ「明烏」。馬石演ずる時次郎が、まさに時次郎であった。おこもりの前と後との時次郎、どちらも初々しい! 源兵衛と太助も、“大門で止められるぞ”と時次郎を脅す所の遣り取りなどは、私の顔もほころびました。ただ、父親が、文朝の、あるいは扇遊の演ずる父親のような、酸いも甘いも知った風情がいま少しあればとは思いましたが…。
少々、大粒ではあるけれど、帰りに甘納豆を買って帰りました。

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