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2009.10.18

黒門亭(十月第三週)

◆会場=落語協会
◆日時=2009年10月18日(日)15:00開演
  △林家扇 「元犬」
  ◇桃月庵白酒 「禁酒番屋」
  ◇三遊亭圓龍 「ラーメン屋」
  ◇三遊亭歌る多 「厩火事」

、初めて。黒門亭に行くと、前座さんもいろいろと観ることができるので楽しい。当世ギャルの口調も混じった、なんとも愛らしい高座。無理もないですよね。まだ、十代! どことなく、ヘアスタイルも顔も石川遼に似ているような気がします。しかし、最近は、落語界もアスリートのようにビジュアル系が増えているように思えます。
白酒の、「禁酒番屋」は初めて。というか、この演目自体、生で聴くのは初めてでした。いや、実に楽しい高座でした。そして、上手いし。そして、また、細かい所で笑わせてくれるし。何も言うことはありません。しかし、こんなに門番が活躍する「禁酒番屋」は初めて聴きました。
圓龍、圓歌の弟子かと思ったら、圓生の弟子なんですね。どっかで聞いた名前だなと思ったら、最近、本を出しましたよね。マクラは、ちょっと客席も硬いものがありましたが、本題は、滋味溢れるものでした。今輔、寿輔とも違う圓龍の「ラーメン屋」を聴かせてくれました。
歌る多の「厩火事」、今日一番でした。これまでも言っているように、もう歌る多には“女流”という冠は要らないほどに、どの演目でも“男流”と比べて遜色はありません。逆にこの「厩火事」は、そのお崎さんの演出において、“男流”がどんなに逆立ちしても太刀打ちできない口演でした。そういう意味では、この「厩火事」、歌る多の専売特許となりうる演目だと思います。実際、お崎さんが語る胸の内を聴いていたら、思わずホロリとなりました。「豊志賀の死」の素晴らしい口演は勿論、滑稽噺でも楽しませてくれる歌る多の高座は、まさに真打噺家の高座だと思います。ところで、最後の場面、お崎さんがまた仲人の所に行った後に、亭主がオチを言うものは初めて聴きました。
蛇足ながら、マクラで多ぼうのことをチクリと言っていたが、最近、大噴火したという原因は、多ぼうなのかしら?

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