人形町翁庵寄席
◆会場=人形町翁庵
◆日時=2008年8月2日(土)18:00開演
▲立命亭八戒 「夕立勘五郎」
◇隅田川馬石 「狸の札」
◇三遊亭好二郎 「お化け長屋」
仲入
◇隅田川馬石 「お富与三郎・発端」
前座を務めた八戒さんは、アマチュアの方で、一席演らせて貰う代わりに、会終了後の蕎麦の配膳を手伝うことになっているらしい。立命亭との亭号は、立命館大学の卒業だからなのか? 八戒という名は、失礼ながらなんとなく納得できる。しかし、「夕立勘五郎」を演るとは、勇気があるなぁと思った。
好二郎の「お化け長屋」は、熱演。しかも、なかなか聴くことができないサゲまできっちりと演ってくれた。9月には、真打に昇進するのだが、その名に値する実力と思う。ところで、「お化け長屋」を、『落語事典』で引いてみると、サゲはまたちょっと違うようなんですね。好二郎が演ったその後がまだあるのかしら? それとも型が幾つかあるのかしら?
馬石の「お富与三郎」を、その発端から聴くことができ、喜んでいる。先代馬生のCDは、木更津から始まっており、その発端部分は、冒頭に手短に語られているだけなのだ。その手短に語られている部分を、馬石の詳細な一席で知ることができた。師匠の雲助が研究会で連続口演したものも、稲荷堀、茣蓙松、島抜けだけを録画しているので、発端部分を聴くのは初めてなのだ。与三郎を強請る船頭が凄む場面、なかなか見応えありました。次回は11月に予定されているのだけれど、間髪を置かず、毎月の連続口演にして欲しかったですね。
この翁庵での落語会は、初めてだったのだが、テーブルなどを店の表に出して高座を設えているので、会が終わると、客は一旦店から出て、テーブルなどを元通りにするまで歩道で待っているのだ。5分くらいで終わるといっていたが、なんだかんだと10分くらいは掛かったのではなかろうか。そして、席に座ってから蕎麦が出てくるまでがまた長かった。会そのものは8時くらいに終わったのだが、結局、蕎麦を食べ終えて店を出たのは9時位だった。教訓。次回からは、蕎麦は食べないで家路に着こう。
また、演者が多少動くと、高座が軋んで、その音が耳障りだった。しかしながら、人生で三度も骨折したという席亭(翁庵の若旦那)は、松葉杖を突きながらの冒頭の挨拶で、落語に対する熱意を感じさせてくれた。
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