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2008.02.27

決定盤十代目金原亭馬生落語集

金原亭馬生=コロムビア 「笠碁」「茶金」「そば清」「錦の袈裟」
長い間、聴きたいと思っていた馬生の「そば清」をようやく聴けた。何も言う事はない。以下に記した、草柳さんの言葉が全てを語っている(しかし、以前にも言った事だが、草柳さんは買わせ上手です)。

十代目金原亭馬生がいちばんのおすすめだが、LPで発売されていたものが残念なことにCD化されていない。「清兵衛イコール馬生」といえるほど、そばを食う馬生の形がよく、清兵衛が発する「どうも」という口調が馬生の調子にぴったりであった。CD化を切に望みたい音の一つである。

本当に、付け足すことは何もないのだが、馬生特有の言葉の調子、ニュアンス、というようなものが如実に味わえる一席ではなかろうか。因みに、「どうも」は、実際に聴いて頂くのが一番なのだが、“も ” と言う具合に“ど”にアクセントがあって、一度聴くと耳から離れない。また、蕎麦賭けをしている蕎麦屋に居る人々の臨場感も秀逸。蕎麦を食べている清兵衛が、食べ終えた蒸篭を“早く脇へどかせなさいよ”と見物の人に言うのも初めて聴いた。また、マクラで、蕎麦を食べる音がうるさいと言われて、蕎麦を丸めて食べるというのも実に可笑しい。
4月30日に、『十八番名演集』のBOXセットの第二弾が発売されるそうだが、そのセットには是非この「そば清」も収めてもらいたいものだ。

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