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2008.02.10

新宿末広亭二月上席

◆会場=新宿末広亭
◆日時=2008年2月10日(日)15:30頃入場
  ◇川柳川柳 「ガーコン」
  ◇アサダ二世 奇術
  ◇入船亭扇橋 「心眼」
 ――――――――――――――――
  △林家たい木 「寿限無」
  ◇五街道弥助 「子ほめ」
  ◇にゃん子・金魚 漫才
  ◇隅田川馬石 「初天神」
  ◇古今亭菊之丞 「権助魚」
  ◇近藤志げる 漫謡
  ◇三遊亭小金馬 「居酒屋」
  ◇三遊亭圓丈 「蟇の油(圓丈版)」
  ◇柳月三郎 民謡三味線
  ◇春風亭一朝 「家見舞」
  ◇金原亭伯楽 「宮戸川」
 仲入
  ◇桃月庵白酒 「つる」
  ◇ホームラン 漫才
  ◇古今亭志ん駒 漫談
  ◇柳家権太楼 「町内の若い衆」
  ◇翁家和楽社中 太神楽曲芸
  ◇五街道雲助 「幾代餅」

川柳の途中から入場したのだが、確かに只今立見の札は出ていたけれど、これほど多いとは!そして、以後も続々と入場してくる。こんな状態では、夜の部になっても座れないんじゃないかと不安になる。しかし、なんとか中程の左端の席を確保。二階席も開いている。
川柳、自著の宣伝を頻繁に繰り返しながら、いつもの。しかし、今日は喉の調子がいま一つらしく、前座に水を持ってこさせていた。
扇橋は、マクラも殆どなく本題へ。せっかくの「心眼」、立見で集中して聴くことができなかった。
たい木は、初めて。木久扇の弟子らしい。関西風な喋り方をするから関西出身かと思ったら、そうでもないみたい。声が小さい。口跡がよくない。しかし、なにか不思議な雰囲気。
弥助、入ったばかりの前座と比べるほうが失礼だが、さすがの声、さすがの口跡。
にゃん子・金魚、久し振り。金魚、本当は何歳なんだろう?
馬石の「初天神」は初めてだったが、良かったですね。滑稽な味も十二分に持ち合わせています。川に放り投げて河童に食われると言うのはよく聴くのだが、山にいる炭焼きのオジサンの所へ連れていくというのは初めて。
菊之丞の権助も好きです。菊之丞とのギャップが大きいので面白みが倍加。
志げる。いつもの森繁久彌の夕食のニュースから。「シャボン玉」の唄では、涙がジワっと溢れてきた。前の方の席に小学五年生だという少年がいるらしく、その少年に“おじさんの言ってること判るかい?”と声を掛け、楽屋に戻る前には何かお菓子を投げ与えていた。いい想い出になることだろう。ちなみに、ネットで志げるのCD、視聴したのだが、ちょっと薄められているんじゃないだろうか?
小金馬、渋いです。
圓丈、とにかく面白い!客席も大受け。笑笑、タイガーバーム、大根おろし、刺身庖丁。まさに圓丈ワールド。
三郎、正楽の代演。緊張気味か?盛んに喉を気にしていた。
一朝の「家見舞」は初めて聴く。
伯楽のマクラ。仲人に三々九度のやり方を教わった新婦、“わかってるわよ!初めてじゃないんだから”。先代馬生の御馴染みのフレーズ。
白酒、見事に食い付きの役目を務め、そして、その「つる」の面白いこと!首長鳥つると言われるようになった謂れを教えた後の口ごもりながらのその表情!
ホームラン、面白いです。客席も大いに沸いていました。
志ん駒。蜷川、志ん生、世界湯、海上自衛隊、手旗信号。
権太楼、マクラは、文朝のマッカーサー、そして、いつものゴルフをやる夫婦の話。
和楽小花小楽。仙花は時折観るのだが、小花は久し振り。随分と落ち着いて五階茶碗をやっていた。素晴らしい。二の腕が眩しいです。
雲助の「幾代餅」、初めて。多くの演者は、清蔵、幾代太夫を主演にしているような印象を受けるのだが、雲助の「幾代餅」は、その二人のみをクローズアップすることはなく、登場人物一人ひとりが活写されていて、そしてその登場人物達全員による緻密な室内楽の演奏を聴いたような心地良さ。シューベルトの「鱒」を聴くような愉悦感。また、その第四楽章のような叙情性。
雲助のトリの高座は久し振りに観たが、終わった後に高座を外して頭を下げるその姿には、いつも清々しいものを感じる。そして、それは弟子の白酒、馬石にも受け継がれている。

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