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2008.01.06

ききたい落語家シリーズ6

桂三木助=コロムビア 「芝浜」「御神酒徳利」
このCDを聴いてようやく腑に落ちた。保田さんの解説によると、

 三木助の 「芝浜」 のレコードは、たくさん出ているが、すべて昭和二十九年十二月二十九日にNHKラジオで放送したものである。ただし、船中で白魚を食べるマクラがカットされていないのは、コロムビア盤だけである。

ということらしい。なるほど、だから、ユニバーサル盤を聞いていておかしいと思ったのだ。“こりゃ、もっと前かも知れませんけれど”と言って、いきなり、“お前さん、起きておくれよ”とくる。何が前なんだろうと訝しく思っていたら、大幅にカットしていたんですね。そして、それだけではなくって、前にも書いたとおり、おカミさんに起こされたときに、盤台、包丁、草鞋を尋ねる前に、“得意先から断られたらみっともないじゃないか”という件もカットしているのだ。これは、とんでもなく乱暴なカットですよね。こんなにカットされたら三木助の「芝浜」を聴いたことにはならないのではないでしょうか?現在の噺家はこの部分は演らないから、という現在の視点で判断してカットしたのだろうか?暴挙としか言いようがありません。三木助の「芝浜」がどんなものなのか聴きたいと思ったら、このコロムビア盤を聴くしかないですね。ただ、面白いことにこのコロムビア盤、ケース裏の日付は12月30日となっている。御愛嬌でしょうか?それから、CDでは、拾った金は八十二両となっているのだが、先にも言及した『古典落語 正蔵・三木助集』では、四十二両となっています。この本の編者が聴いたときにはこの金額で演ったのだろうか?
ところで、話は変わるのですが、BS-iで放送された権太楼の「芝浜」で、たしか、夢だと知らされたのが大晦日となっていて、心を入れ替え明日から真っ当に働くと言って翌日から河岸に行くのだが、元日から商売するのだろうか?今は、元日も何もなく、スーパーなどは年がら年中、商売しているけれど、昔は、元日は休んでたのではないのだろうか?ちょっと疑問に思った。そのへん、どうなんでしょうか?

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