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2007.09.12

白酒ひとり

◆会場=お江戸日本橋亭
◆日時=2007年9月12日(水)19:00開演
  △三遊亭歌すみ 「寿限無」
  ◇桃月庵白酒 「安兵衛狐」
  ◇桃月庵白酒 「松曳き」
 仲入
  ◇桃月庵白酒 「木乃伊取り」

定例独演会の第一回目ということで記念の意味もこめて足を運ぶ。
初めての会場。前半分が座椅子、後半分が椅子席、左右の壁際にも座布団を置いてそれぞれ数席。ほぼ満席の様子。
歌すみ、初めて見ました。短髪にしているので、ぱっと見は男性と見間違いそうですが、えくぼがとてもキュートな、なかなかの美人だと思います。白酒によると、師匠が大変厳しい方なので、歌すみの仕事振りはとてもキッチリしているとのことでした。「寿限無」は、亭主がちょっと子供ぽかったけれど、お上さんは品の良い艶っぽい感じ。初めて聴く、花札、婆さんなどが出てきてましたが、この噺は、いろんなことを自分なりに工夫して付け加えてよい噺なんですかね。
白酒の一席目は「安兵衛狐」で、生で聴くのは初めて。得をした感じ。基本的にはCDで聴く志ん生とほぼ同じだった。先日、TVで観た当代馬生のものは、花見に行くのは亀戸ではなく向島であり、他にも所々、相違点があった。しかし、この噺、最後のオチがちょっと頼りないなという気がします。また、やや「野晒し」にも似たところがあるような。
二席目の「松曳き」は、先日聴いたばかり
三席目、お目当ての「木乃伊取り」、良かったですね。郭噺が好きだというだけあって、花魁も野幇間もさすがの人物描写。しかし、やはり出色は清蔵。純朴、剛直、そして酔えばグズグズになるところ。あと少しの肌理の細やかさがあれば、圓生にも遜色なしと思いました。
三席の噺も良かったが、それぞれに振られたマクラも楽しめました。入門時に師匠雲助から、どんな噺が好きなのと尋ねられ、郭噺が好きですと言ったら、売れないよといわれたとか。やはり、売れる噺、売れない噺とかあるんですね。また、このところ、怪談噺の雲助との評価があるものだから、弟子の白酒のところにもその依頼が来るということなど。ことに大銀座落語祭では、それが続いていたが、今年は別の噺をやることが出来てホットしたという話など。小朝の名前も出たりして独演会ならではの可笑しくも嬉しい話が満載でした。

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