国立演芸場八月上席
◆会場=国立演芸場
◆日時=2007年8月10日(金)13:00開演
△初音家左吉 「初天神」
◇五街道弥助 「鮑のし」
◇マギー隆司 奇術
◇春風亭一朝 「芝居の喧嘩」
◇内海桂子 ひとりごと
◇三遊亭歌る多 「悋気の火の玉」
仲入
◇鏡味仙三郎社中 曲芸
◇柳亭燕路 「だくだく」
◇林家正楽 紙切
◇五街道雲助 「鰻の幇間」
左吉も初めて聴く。この時期に「初天神」とは珍しい。客席がざわついていたから、ちょっと可哀想だった。
弥助は、「鮑のし」途中まで。この日も余裕の高座。目の検査じゃないんだ、というのが可笑しかった。
一朝、この日もマクラは彦六のエピソード。よく受けている。今日は、それに小咄のオマケ。“この牛乳古いよ”“明治牛乳だからね”、“この薬古いよ“”大正製薬だからね”私も使わせてもらいます。
歌る多をようやく久し振りに生で聴くことができた。先日、インターネット落語会で配信された「悋気の火の玉」、そして以前にテレビで放送された「町内の若い衆」がとても良かったので、生で聴きたいと思っていたのだが、六日の日は休演で聴くことができず、今日、それも「悋気の火の玉」を聴くことができて炎暑の中行った甲斐がありました。「悋気の火の玉」、そのゴーッ、ゴーッと燃え盛る火の玉の迫力のあること!歌る多が演じると女性の悋気の物凄さが恐ろしいほどでした。客席からも笑い声がよく起こっていた。ただ、口が滑らか過ぎるのか、よく聞き取れない部分があった。お召し物もとても素敵でした。
仙花、今日も始める前は緊張の面持ち。顎をひと撫でして五階茶碗。無事終了してホットした後の笑顔が素晴らしい。お隣の御婦人も感嘆しきり。
燕路、一日に一度は縁起を担いで泥棒の噺をということで「だくだく」。流れるような噺に身を委ねて聴きました。
正楽、今日も鋏試しは「相合傘」「線香花火」。そして「だくだく」「花火」「秋田の竿灯」「夕涼み」。「豆腐」もありました。
今日、雲助がどんな噺を演ってくれるのか楽しみにして行ったのだが、なんとこの炎天の日にピッタリの「鰻の幇間」。しかも、雲助で聴くのは初めて。雲助の一八は、騙されたと判っても、真から怒らないのだ。これだけ上手く騙された相手にまた会いたい、というセリフも吐く一八は幇間としての諦念から真からの怒りにならないのだろうか?基本的には大師匠と同じと思ったがどうだろう。師匠馬生のCDが現在の所ないのが残念。なお、掛軸は天照大神。
| 固定リンク
コメント