五街道FOREVERⅡ
◆会場=下谷神社
◆日時=2007年3月10日(土)14:00開演
◇五街道弥助 「鮑のし」
◇五街道雲助 「お菊の皿」
仲入
◇口上=弥助、佐助、白酒、雲助
◇桃月庵白酒 「寿限無」
◇五街道佐助 「淀五郎」
下谷神社は初めて。45畳ほどの広さの会場。暖房が入っていなかったので、膝の辺りがヒンヤリとしてやや寒さを覚える。
メクリも忘れて、前座も頼むのを忘れたとのことで、最初は鳴物についてのレクチャー。それも、学校寄席で小学生達に教えるという趣向で、白酒を案内役として、弥助が太鼓を叩く。そして、田中ふゆさんも登場し、前座、志ん生、圓楽の出囃子を弾く、等々。ふゆさんは、『江戸のラヴソング』でもおはやしとしてクレディットされている。
弥助、マクラで佐助は酒も煙草も博打もやらず、とても真面目なのだとか。ただし、女性の方はかなりやると。噺のほうは、お目出度い噺ということで「鮑のし」。弥助は、いわゆるフラがあって、いいと思います。
雲助の「お菊の皿」、初めて聴きました。これが良かった。登場人物のキャラも粒だっていて、雲助の滑稽噺の面白さを改めて知らされました。
仲入後、弥助の司会で口上。師匠の話す弟子の思い出話は楽しいものです。「名人長二」や「髪結新三」など長い噺をいちど上げてから、また聴いてくれという佐助の頼みになんだかんだと言いながらも応えてくれる優しい師匠だなと思いました。白酒が、佐助は料理が上手くて、という話からフランペのことをフラッペと言い間違え、それを指摘した雲助も、佐助の入門年月を平成5年というべき所を昭和5年といい間違える。こういうことも含めて全てが楽しい。弥助の音頭で、三本締め。
白酒も、お目出度い「寿限無」。コブがへこむ後に痣も消えるというのは初めて聴きました。クラシックではないけれど、思わずフライングで拍手しそうになりました。
佐助は「淀五郎」。師匠雲助が、落語研究会で演った「淀五郎」の思い出話から、自分もこれを是非やりたいと思ってきたと。“おかずがないときの冷豆腐、外題に困ったときの忠臣蔵”という所を“おかずがないときの忠臣蔵”という言い間違いはありましたが、それも上手にカバーして総体的に熱演だと思いました。また、後半、会場の近くで遊ぶ子供達の嬌声が聞こえてくるというハンデも物ともせず、大きな破綻もなく見事な高座だと思いました。ただ、落語よりも芝居にウエイトがかかっていたかなという思いもしました。淀五郎の陥った弊に落ちた所も無きにしもあらずかなと思いました。しかし、それは、仲蔵も言っているように若い時はそれでいいのかもしれません。期待しています。鈴本にも行きますからね。
受付には、佐助の奥様もいました。
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