CD落語特選⑬春風亭小朝(二)
春風亭小朝=ビクター 「厩火事」「七段目」「品川心中」
小朝のCDを見つける。現在、小朝のCDは市場にはほとんど出回っていないので、貴重なものではなかろうか。25~27歳の頃の録音だが、語り口は現在とさほど変わらない。達者な語り口である。解説で、大貫雅吉志さんも言っているが、マクラの巧みさもこの頃から秀でたものがある。時には、志ん朝の二番煎じ、模倣と言われたこともあるらしいが、たしかに、多少似ている所が無きにしも非ずだが、しかし、もう既に今の小朝を確立している。ただ、三席聴くと、表現がパターン化して聞こえるときもある。それは、やはり若さの故か。そして、例えば、“買いましてねっ”と言うときの“てねっ”という語尾が頻出するので、時として耳障りだ。そういう点は若干気にはなっても、中学生の頃には、もう70幾つの噺を物にしてたというし、声質はいいし、語りも流暢だし、35人抜きで真打になったのも宜なるかなである。
小朝が、今、何故CDをリリースしないのか不思議だ。きっと売れるだろうに。小朝のファンも待ち望んでいるのだろうに。小朝の戦略として出さないのだろうか?
| 固定リンク
« 落語の極 | トップページ | 黒門亭三月第一週 »
「CD」カテゴリの記事
- 東横落語会13(2010.06.13)
- 昔昔亭桃太郎名演集(1)(2009.02.15)
- にっかん飛切落語会(五)(2009.02.11)
- NHK落語名人選46(2008.11.09)
- 古今亭志ん朝15(2008.11.03)
コメント